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何故、今〝婚前調査か〟(後編)
不貞行為はどんな理由があろうとも不法行為であり、悪い事に違いはありません。
それでも、片方の配偶者がこの行為に及んでしまった原因というのも見過ごしてはならないと思うのです。
つまり、先に挙げた〝弁護士監修〟の離婚事由、①〜④、⑥〜⑩から派生して、精神的抑圧からの逃避、ストレスから逃れるため、安心を得るため、に不貞に及んでしまったという事もあり得ます。人間ですから…。
さらに、これらの状況の派生に関わりはなく、「もともと異性関係にダラシがない性格であった」という事もあります。
前回のブログで書いたように、そもそも結婚とは、これらの事も全て分かった上でするべきもので、お互いに欠点を補いながら、協力して成長し、本当の夫婦になっていく事だと思うのです。
しかし、前記の①〜⑩全ての状況を最初から分かっていて、結婚する人はいません。
そこまでして結婚をする必要はないのです。
みんな、幸せな結婚を望んでいるからです。

問題は、これらを知ろうとせずに〝惚れた腫れた〟で結婚してしまう事なのです。
悲劇は当人同士だけでなく、子供に被らなくてもよかった火の粉を被らせる結末になってしまう。

すなわち、離婚によって親権問題や養育費といった、子供にも大きく影響する事柄です。
それだけでなく、父親/母親のいない家庭に育つ事になってしまうわけですから、子供には良い事ではありません。
惚れた腫れたで結婚し、皆さんは探偵に高い費用を払って浮気調査をし、高いお金を払って弁護士に依頼するのです。
弁護士は必要です。裁判となれば、法律の専門家が対応する事がベストであるのは言うまでもありません。
探偵…。
証拠が必ず必要な場合には、仕方がないかも知れません。
でも弁護士と違い、相場が曖昧な探偵は料金が業者によって様々ですし、高い費用を見積もられても、「探偵はそういうもんだ」と諦めてしまいがちなのも事実です。
確かな事は、浮気調査は大きな費用がかかる可能性を伴うリスクと、精神的なダメージを受けるリスクがあります。
不貞に至る原因に必ず理由があるとすれば、それは育った環境、性格、交友関係などが関係しないとは言えません。
浮気をされた配偶者(特に女性)によっては
〝一度の浮気は事実を確認した上で許す〟という人もいます。
これは浮気をした配偶者が、これを反省して二度と行わないという人もいるからで、こればかりは〝人間性〟というもので理屈ではありません。
もちろん、女性の場合には経済的な問題もあり、可能な限り離婚は避けたいという思いもあるでしょう。
しかし、この人間性というのは、一朝一夕に成るものではなく、育った環境や取り巻きの家族関係、友人関係、仕事の付き合い関係によって左右される事があります。
一番は浮気を一度もしない人が良いのですから、それは前記の〝人間性〟が最も大事な事なのです。
当然、浮気調査を行う必要もなく、弁護士にお世話になる必要もないわけですから。
要は、この
〝人間性を知る〟事が、婚前調査
と言っても過言ではないのです。

両親との関係、育った環境、生活ぶり、仕事ぶり、交友関係などは、お付き合いしていても本当の姿はわからない事が多いからです。
殆どの人が、〝分かっているつもり〟で結婚してしまい、結婚生活を始めてから様々な知り得なかった事を目の当たりにして、前述した離婚事由①〜④、⑥〜⑩に陥り、その結果、互いに不貞という事にもなりかねないのです。
〝だから〟
浮気調査をする事にならないように、〝婚前調査〟
なのです。
〝片方の配偶者の事が嫌いになった〟
〝とにかく離婚したい〟
だから浮気をしていると信じ込み、浮気調査をする人も実際にいらっしゃいます。
これは、ご自身でも気がついておらず、本当に浮気をしていると信じているのです。
でも、浮気をしていないものは、浮気調査をしても証拠は出ません。
こんな事にならないように、
一度結婚した人を嫌いにならないように、
最初から知っていた方が良いのです。
必ずしも婚前調査を勧めるわけではありません。
浮気調査をする羽目になるくらいなら、結婚(婚前)調査をした方が良いというだけです。